つれづれなお話

現代餃子考

餃子 つれづれなお話
Photo by Craig Whitehead on Unsplash
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現代餃子考:台北

康楽公園、林森公園について

上のGoogle 航空写真が現在の康楽公園、林森公園です。

林森公園

臺北市歷史圖資展示系統 民国80年版航測影像 1991年
https://www.historygis.udd.gov.taipei/urban/

この白黒写真が、1991(民国80)年の頃の康楽公園、林森公園です。写真中央に縦に走っている道が林森北路。その両側に平屋が並んでいる箇所がそれに当たる。林森北路の左側が、現在の康楽公園側で、右側が現在の林森公園側。

三橋町共同墓地

現在、台湾の林森北路の南京東路交差点付近には康樂公園、林森公園がある。このゾーンは日本統治時代は共同墓地のあった場所。三橋町共同墓地という名前だったそうだ。日本が終戦となって台湾から日本人が引き上げた後、国共内戦によって追われた国民党と共に多くの人々(所謂”外省人”)が台湾に逃れてくると、この墓地を不法占拠し、バラックを造り住み始めた。広大な外省人のバラックゾーンだった。

私が台北に常駐していた頃は、戦後から続くこの外省人によるお店がたくさんあった頃で、林森北路に面して大小色々な海鮮レストラン他が軒を並べていた。その中の一つに山東水餃大王があった。最初は台北でお世話になったKさんに連れて行っていただいた店だった。一度行ったらハマってしまった。

木村泰治――日台をつないだある実業家の軌跡
台湾台北市北部に位置する林森北路一帯は、戦後、長らく台北を代表する歓楽街だった。それらの側面は過去のものになり、現在はホテルやレストランが集まり、旅行者の姿を多く見かける。このエリアの開発と東京にもつながる住宅地の造成秘話について紹介する。

山東水餃大王

餃子

波 胡によるPixabayからの画像

水餃子以外に漬蜆仔/鹹蜆仔(しじみのニンニク醤油漬け)や酸辣湯(サンラータン)などの小皿料理も注文する。私はこの中の山東水餃大王というところに良く通った。水餃子を一個三元から四元(日本円で15-20円/個くらいか)で二十個、三十個と頼む。他のお客さんもたくさん食べる。醤油に豆板醤を入れて食べる。独特の風味であまりニンニクの臭いはしなかったと記憶している。

味が思ったほど濃くないのでたくさん食べられたのかもしれない。日本の餃子のイメージとは大分違って感じた。ネット上で調べてみたが、康樂市場の山東水餃大王が見つからなかった。林森北路をさらに北に歩き農安街があるが、そこに老牌山東水餃大王というお店が有る。多分そこに移転したんだろうと思う。

餃子は主食!おかずじゃないよ

廖建築師設計事務所の若い方で蔡さんという少し太った方がいた。この蔡さんは日本で研修のため働いたことがあって餃子についての逸話を聞いたことがある。

  • 蔡さん「私日本に居た時ね、日本の人変よ!」
  • 私「お、何が変なの?」
  • 蔡さん「日本で他の日本の人たち、ラーメン屋さん行くでしょ」
  • 私「そうだね、私も行くとき在るよ。それが変なの?」
  • 蔡さん「注文聞いていたら餃子ライスなんて頼んでいる。出てきたのを見たら、餃子とご飯とスープしかない。こんなのおかしい」
  • 私「え、それがどうしておかしい?」
  • 蔡さん「台湾人は餃子は主食の一つなのよ。主食の餃子に主食のご飯一緒に食べて何が楽しい?」
  • 私「!!!」
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現代餃子考:日本

日本で売れるのは焼き餃子

餃子

Sharon AngによるPixabayからの画像

勤務先近辺のいきつけ台湾料理屋 パオ 愛宕店 がサンシャイン60の餃子バトルに出演しているらしい。「パオ」のご主人、奥様とは良くお話をする。彼らも話し好き。私も話し好き。パオと言えば水餃子が有名だが、焼き餃子も出品するらしい。何故かと聞くと「水餃子より焼き餃子の方がどうしても受けが良いから」と言う。

データが無いので焼き餃子を好むのが80%なのか90%なのか断言は出来ないが、その話の限りではその場所を訪れる過半の人々が焼き餃子を好むのは事実なのだろう。これは非常に面白い現象だと思う。日本人、否、東京に住む現代人の食の傾向、中華料理への嗜好のあり方が読み取れるかもしれない。

ハンチャンラーメン+餃子は主食のオンパレードだった

半チャンラーメン

フリー素材.com
https://free-materials.com/

先述した「餃子は主食!おかずじゃないよ」で、台湾人である蔡君の言い分は餃子とは主食、ご飯と同じであって、餃子ライスは‘主食+主食‘という事になる。ご飯のおかずにご飯を食べて何が楽しいか?と言う。日本の庶民的中華料理屋の定食にハンチャンラーメン(半分チャーハン+ラーメン)やハンチャンラーメン+餃子というのがある。

これらは言ってみれば、主食+主食、或いは主食+主食+主食というメニューで、台湾人に率直に言わせれば、いかにも切なさ侘びしさを感じるメニューなのかもしれない。

ラーメンにご飯を付けてくれるお店

霞ヶ関の飯野ビルの1階に”よかろう”というラーメン屋がある。ここはチェーン店にしてはやけに単価が高い。そのお詫びのつもりかご飯を無料でつけてくれる。麺を注文するときにご飯の要不要を聞かれ、男性客は殆ど言われるままにご飯を付ける。この店も主食に主食をおまけにつけているお店といえる。

一見ありがたいのだけれど、一時の食事の内容として侘びしい。

台湾人にとって餃子とは水餃子、日本人にとって餃子は焼き餃子

先の蔡君の意見を台湾人一般の考えとしてとらえ、

  • 餃子は台湾人にとって主食である。
  • 餃子は日本人にとっておかずである。

という命題を定義する。

日本人にとって餃子ライスを注文するとき餃子はおかずとして考えていると思う。然し台湾人にとって餃子は主食なのだという。ただ、ここで明白にしなければならない事があって、台湾で餃子と言えば水餃子が殆どで焼き餃子は見あたらない。逆に日本で餃子と言えば焼き餃子で水餃子はマイナーな存在。

一度原点にかえり、餃子を主食にしようと言われたら、私は断然水餃子を選ぶと思う。そして餃子をおかずにしようと言われたら、断然焼き餃子を選ぶと思う。それはこんな理由からだ:

  • 水餃子:皮が厚い-穀物の部分が多い-主食的
  • 焼き餃子:皮が薄い-中身を重視-副食的

これは単なる私的な観念かもしれないが、食べられる量も違う。

  • 水餃子:20個以上食べる-副食も食べる
  • 焼き餃子:せいぜい10個から15個-副食は要らない

どうしてそうなのかと考えると、それは焼き餃子と水餃子の味と食感が原因になると思う。

  • 水餃子の特徴:さっぱりしている-にんにく抜き-皮が厚い
  • 焼き餃子の特徴:油-にんにく臭さ-焦げ目-皮が薄い

台湾人の方で日本式餃子ライスを美味しいという人も居た

餃子の「日本式の食べ方」がうますぎる!? 台湾ネット民「初めは日本人を軽蔑してたけど…」
台湾のネット上である餃子の「日本式の食べ方」が話題になっている。

水餃子VS焼き餃子=主食VS副食の勝負で不毛

水餃子はさっぱりしていてしかも穀物としての皮が厚く、これはどう考えても主食。しかもにんにくも入らないからくどさがない。焼き餃子は口の中に入れた瞬間に独特の油成分、にんにくの香り、焦げめからくる香ばしさからどうしてもご飯が欲しくなる。しかも皮は薄いから主食代わりにもならない。典型的な副食だと思います。

ここでもう一度原点に立ち戻ります。

  • もし台湾人が水餃子を主食として考え、あまり焼き餃子を食べないのだとしたら、
  • もし日本人が焼き餃子をおかずとして考え、あまり水餃子を好まないのだとしたら、

サンシャイン60において行われている餃子バトルにおける水餃子対焼き餃子で水餃子が負けたとしても、それは全く意味を成さない勝負と思うのです。何故なら主食対おかずの対決なのだから・・・

ナンジャ餃子スタジアム | フード&ショップ | ナンジャタウン
ナンジャタウン園内のナンジャ餃子スタジアムのページです。餃子好きの皆様へおくる選びぬかれた名店の餃子をお楽しみいただけます。ナンジャ餃子スタジアムに関する情報は本ページをご覧ください。

パオ愛宕店の黒胡椒焼き餃子:オススメのお店

暫くしてパオ愛宕店に行ったら、奥様も従業員も総出で餃子の餡を包んでいた。聞けば「明日サンシャインで売る冷やし餃子を仕込んでいるのだ」という。かなりの量があって大変そうだ。その日、夜だった事もあり客は私一人。ご主人が調理場から出てきて、奥様も一息ついたようなので、餃子のお話をした。

実は水餃子のメニューだけだったのが、ある年から焼き餃子も出すようになった。一つは海鮮海老餃子、もう一つは黒胡椒焼き餃子。この二つの餃子の大きな特徴として両方ともニンニク、ニラが含まれないので食後の臭いを心配する必要がない、オフィス街にはありがたい焼き餃子。また、水餃子ほどではないけれど若干厚めの皮を使っている。

海鮮海老餃子はあっさり味、ポン酢で食べる様勧められた。黒胡椒焼き餃子の味は濃厚でまるで小龍包のような肉汁が溢れてくる。これはタレ無しで食べる様勧められた。どちらも甲乙付けがたい味で月並みな餃子ではない。私の好みとしては前者の海鮮海老餃子だが、後者の黒胡椒焼き餃子はかなり一般受けする、売れる味だと思った。

もし他の店との餃子バトルをさせたら相当良い線まで行くのではないか?海鮮海老餃子は上品な味がする。然し、ご飯のおかずという位置付けとして限定すれば黒胡椒焼き餃子に敵わないかもしれない。一般的日本人の食生活を考えたときにこの肉餃子は受けるじゃないだろうか?

私の一番のおすすめのお店パオ愛宕山店

台湾料理パオ愛宕店のインスタグラム

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アメブロのパオ愛宕店の紹介ブログ

『【再開】虎ノ門ヒルズ近くのお得な台湾料理と黒胡椒餃子「パオ愛宕店」(2022.4.9更新)』
西新橋で美味しい餃子なら、間違いなく「パオ愛宕店」さん。コロナ禍による緊急事態宣言やまん延防止法適用で度々お休みしていましたが、再び営業を再開したので改めて紹…

Rettyのパオ愛宕店の紹介:黒胡椒焼き餃子の写真

Yuka.Hさんの口コミ (ランチ):パオ 愛宕店 - Retty 日本最大級の実名型グルメサービス
実名口コミNo.1グルメサービスRetty(レッティ)。行って良かったお店が見つかります。掲載店舗数も国内最大級の約70万店舗。4,000万人以上のユーザーさんにご利用いただいております。
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水餃子を作る

私が作るよりも参考になる良い動画があったので、ご紹介する。皮のコツは中央をあまり薄くしない事だと思う。やぶけちゃうので・・・

水餃子の皮の作り方

もう一つ、

「プロ直伝!粉から作る「餃子の皮」香港点心師「茶酔楼時ノ葉」馮シェフ」というのがあり、皮の作り方のポイント、注意が分かります下のyoutubeです。

水餃子の餡の作り方

中国大陸の特に北方系の人は春節に

1990年代から、中国の仕事をするようになって、日本にいる中国人、中国大陸にいる中国人、そして台湾人との公私ともにコミュニケーションが増えた。その延長線上で、春節(中国のお正月)に自宅に招かれる事が何度かあった。お伺いすると、水餃子やその他の料理を作りもてなしてくれた。話を聞くと彼らは特別に料理を習ったわけではないらしい。

一様に自分の両親や祖父母の作るのを見て覚えたという。それも一つや二つではない。これには正直驚いた。私は見たくらいでは料理は出来ない。レシピを聞いて作って何度か作ってみて初めて取得できた料理ばかりだ。噂の東京マガジンの「やって!TRY」で登場する料理の出来ない若者とはえらい違いだ。そもそも、海外に留学や就職するような中国人は素が優秀な人たちばかりなのかと思ってしまう。

そんな時、訪問した我々と話しながら、餃子の皮を作っている。小さなすりこぎの様なもので、一枚一枚器用に手作りしていく。そんな時日本人で餃子の皮も作る人というのは一体どのくらいいるのだろうか?と考えてしまった。勿論、2021年現在はネットで調べれば作り方がいくらでも出てくるだろう。そして「私はクックパッドがあれば何でも作れるわ」と自負する人もいると思う。

しかし、私が餃子の皮を手作りする中国人とお会いしたのは、1990年代である。当時は驚きだったのだ。

台湾出身の張君はしじみのにんにく醤油漬け

シジミ

フォトスク.comより
https://photosku.com/

2002年頃だったか、松戸駅前の辰正堂書店の前あたりにあった回転寿司屋によく行っていた。不動産屋が母体のお店で、寿司はイマイチの店だったが、そこで働いていた張君という台湾出身の若者が頑張っていたので、良く行った。その張君に林森北路の山東水餃大王で、漬蜆仔/鹹蜆仔(しじみのニンニク醤油漬け)を食べた話をして、また食べたいなあ・・・と話したら、

張君曰く「レシピを教えてあげます」だった。驚きである。今でもあのレシピは当時使っていた手帳に書かれている筈だ。後日一度作ってみたが、(良く作り方を聞いていなかった事から)シジミの処理を間違えて、結果、口が開かず、醤油漬けにならなかった。その時は張君は辞めて国に戻っていた。今頃どうしているだろうか?

松戸の水餃子の店

まだ、本格的な水餃子を食べたことが無いという方に、最終的にはご自分で作ってもらうとしても、先ずはお店で食べてみるのも大事かもしれません。中国の北方面でよく作られるやり方の水餃子が食べられる店がありますので、知っている店を二軒、ご紹介しておきます。

海華松戸店(松戸駅付近)

ランチメニューがあり比較的安く食べられる。エビチリも大きなエビがどーんと入っていた(今は知らない)。グルメホームページでも、餃子以外のメニューについて、美味しいと評判の店だが、水餃子も美味しく中国や台湾で食べた味がする。ただ、単品で注文するとそれほど安くない。ゴールデンコンビの水餃子(540円)と酸辣湯(640円)を注文するとそれだけで、1180円になってしまう。

実は酸辣湯は一人では多すぎるので、小にしてもらえるが、それでも400円くらいだったと思うので、ゴールデンコンビでも1000円近くなってしまう。私からお店への希望としては、水餃子セット(水餃子、酸辣湯、ザーサイ、デザート、他)で他のランチメニューと同じ様な金額設定であると嬉しい。

この店は、近所の中国人の知人も行く店なので、光るものがある店なのだろう・・・

まちレポ!松戸『中国料理 海華(かいか)』~ガツン!食べごたえありの本格中華定食~ | まちしるべ®
「ガツン!」とした中華が食べたいなら海華へ!! 皆さんお元気ですか?インフルの脅威から逃げ回りつつ過ごしており

三和園(北松戸駅付近)

栄町に住む同級生に誘われ、この店に飲みに行った。1980円だったか、2980円だったか料理と飲み放題のセットがあったので、2012年-2013年頃よく行った。

ゴールデンコンビの水餃子(280円)と酸辣湯(580円)はこの値段なので、良しとします。

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松戸の主に焼き餃子の店

華苑(根本):ホテルセンダン屋の近く、オススメ!

ここは福州出身のご夫妻が営業しているお店。北部小(?)に通っているお嬢さんがよくお店に居たっけ・・・ここで、バンバンジーを食べながら良く晩酌したものだ。焼き味噌ラーメンというのがあって、コクが合って美味しい。また、ここの焼き餃子は、一口サイズで小さいが、味が良い。家族でよく行った。ここ数年コロナ禍で行っていないが、再び家族で行きたいものだ。

華苑 (松戸/ラーメン)
★★★☆☆3.07 ■気軽いに楽しめる小皿中国料理。 ■予算(夜):¥2,000~¥2,999

ラーメン太郎(閉店)

松戸駅東口、北松戸東口、五香などにあった。多分1970年代に開業したと思う。民芸風の店内で、ラーメン専門店という位置づけが当時は珍しく、どさん子と同じか、それよりも早かったんじゃないだろうか?ここで味噌ラーメンを初めて食べた時の感動は忘れられない。えらくニンニクの利いた香りがして、こってりとしていたっけ・・・

このお店には一口餃子という皿の上に小さい餃子がいくつも乗っているメニューがあった。所謂ミニ餃子で、いままでの餃子と一線を画すイメージが良かった。

天王台のラーメン太郎(2017年末閉店)

我孫子、いや天王台駅から手賀沼方向に歩いていくと成田街道沿いにラーメン太郎がある事を知った。もしかして、松戸にあったラーメン太郎と同じチェーンかも?と思い、食べに行った。あれは2017年頃だったか?老齢のご主人と奥様で店を切り盛りしていた。食べてみたら、確かにあの”ラーメン太郎”の味だった。勿論一口餃子も注文した。

閉店間際でお客さんも少なくなって手が空いた所でご主人に聞いた「以前松戸にも何軒かラーメン太郎ありましたね。とても懐かしくて松戸からここまで来ました。久しぶりで美味しかった。もしかして、あのラーメン太郎のチェーン店ですか?」。ご主人いわく「そうです。いくつかの店舗で働いていましたが、最後は五香で働いていました」。これは驚きである。

実は私は根本の長野輪業で知り合ったMさんが、ラーメン太郎の店員だったので(店員と言ってもフランチャイズだったので、店員=店主みたいな感じです)Mさんについて聞いた。というのはここ十年くらい全く消息が途絶えていたから・・・そうしたらMさんとは一緒に働いていたらしく、良く知っていた。ところがMさんはすでに他界していた。具体的には書けないが、寂しく他界されたらしい・・・合掌。

もう一度あの天王台のラーメン太郎に行こうとしたら、すでに閉店してしまったらしい。残念。

らーめん太郎 (天王台/ラーメン)
★★★☆☆3.02

味華(閉店)

味華のジャンボ餃子は大きくて、バラ売りしていた。餃子定食もあった。ニンニクが入っていないので、市役所の女性職員にも人気だったと聞いた。2010年頃閉店した。味華については、下記のページで書いています。

1988年、松戸駅東口の商店街、飲食店の思い出-東口線路沿い
アジアの様々な国への海外赴任を繰り返す前、私にとっての定番の通勤路は金山神社を通過する松戸駅東口ルートだった。1988年頃の住宅地図を参考に、松戸駅東口商店街の色々なお店について、当時の状況を振り返り思い出しながら、ページとして残したい。

 

金町の餃子の店

実は気になる店がもう一軒あるが、一押しで私は金町餃子をあげたい。

金町餃子:オススメ

金町餃子はもともと金町駅南口のすずらん通りにあった。ところが、すずらん通り沿いに大幅な再開発計画があり、金町餃子は移転を余儀なくされた。最初の移転先は何故か北口だったが、後に南口の元おせんべい屋さんで、後に自転車置き場になった場所に新しい店舗が出来て、そこが金町餃子になった。

金町餃子は中国人系の二人のおばちゃんが営業していて、手頃な値段で食事ができる。ラーメンと餃子でラーメン380円、餃子290円で670円で食事が出来るすごい店だ。ここにも水餃子290円があり、私の好みの味なので、金町に訪れると必ずいきたい店である。

金町餃子(金町/中華) - Retty
こちらは『金町餃子(金町/中華)』のお店ページです。実名でのオススメが29件集まっています。Rettyで食が好きなグルメな人たちからお店を探そう!

理想的なお店とは

20世紀までの商売は

昔ながらのお店

フリー素材.com https://free-materials.com/

昭和20年代、30年代はお店をやれば客が来る時代があったと聞く。また、飲食業をしていれば、一生食事には困らないとも聞いた。我が母も昭和30年代後半から軽食堂を始め、あっという間に初期投資を取り返し、一定の利益がでたところで、(約3年間で)やめた。また、あの当時は、本屋さんは再販制度に守られなながら、その他専売免許で物販をしていたお店も商売が出来た。

20世紀の内は、竹ヶ花や根本の住宅街で商売をして利益が上がっていた時代だった。近所でも商売を始めた人も居た。ところが、21世紀になった頃から、街道沿いで商売していても、利益が上がらず、商売をやめた人も多かった。勿論大型店が出来たことも一因だと思うし、ネットショッピングが主流になった事、人の流れが変わったことも一因だったと思う。でも果たしてそれだけだろうか?

”何でも揃っているが、欲しい物が無い”店

スーパー

Steve BuissinneによるPixabayからの画像

この話は範囲が広く捉えると止めどもなく収拾がつかなくなってしまう話かもしれない。ただ、少なくとも小売の商店や、中小のレストランでは・・・大量生産されたものを、大量消費し、さらに大量供給で対応する時代ではなくなったと思う。つまり売れ筋の商品をおけばドンドン買ってくれる時代ではなくなったという事ではないか?

又、具体的な店名は書かないが、有名大型店に対して良く言われたのは”何でも揃っているが、欲しい物が無い”という事だった。売っている有名大型店の側もそういう”何でも揃っているが、欲しい物が無い”という自らの欠点が分かってきてしまったので、独自で築き上げた物流商売を縮小し、徐々に不動産業に転換させ(大家になり)、賃貸で専門店を入れる方向に変わってきた。

あのグループはそうだし、こちらのグループもそうあろうとしている。そして、これに遅れると、ジリ貧になっていく危険性が有る。

アイデンティティのあるお店

こうなってくると大型店があれだけ苦しんで、中小はどうしたら良いの?って話になる訳だ。もはや、こうなってくると、アイデンティティで商売するしか無いのではないか?と思う。例えば、中華料理を例にあげると、あなたはどちらの店に行きたいですか?

  1. 四川料理でも、上海料理でも、何でも料理が出てくるそこそこ美味しいと評判の中華料理店
  2. 担々麺しかないが美味しい店

これの答えはどちらであるかというのはそれぞれで考えていただくとしましょう。ただ、少なくとも私は面倒くさがり屋で、昼の限られた時間の中で、店に行ってから何を食べるのか考えるよりは、あの店のあれを食べたいと思って行く事が多いのではないか?と思うわけです。

例えば、先述したパオ愛宕店がありますが、あのお店の担仔麺は清湯スープでセロリの刻んだものがシャリシャリして、乗っているミンチ肉の味付けに葱オイルが漂い、さっぱりして美味しいのです。何故か再び食べに行きたくなってしまい、何度も行きました。今はオフィスがパオから離れてしまったのでいけませんが、機会があれば行きたいと思います。

つまり現代のお店というのはそういう要素が必要なのではないかと思うわけです。つまりメニューを増やさない。売りの料理が二品、三品あれば良い。陳建一風の麻婆豆腐を出せるなら、麻婆豆腐専門店の方が、店としては分かりやすい訳です。例えば、松戸に「飲茶だけの飲食店」があれば、それは魅力的になると思うわけです。水餃子と酸辣湯(サンラータン)だけの店もありです。

2020年から、難しい世の中になった

ただ、去年から続くコロナ禍でアイデンティティだけあっても、難しい部分がありますね。我が家の近くの居酒屋が二店閉店し、日本そば屋、ラーメン屋、新しくなったパン屋が出来ました。こんな時期の開業はさぞかし大変だろうとは思いますが、是非頑張ってアイデンティティを出してほしいと感じています。

最後に

この投稿は2004年から2019年にかけて発表した「餃子は主食!おかずじゃないよ」、「現代餃子考-1」、「現代餃子考-2」をベースに内容の充実化を図り、2021年用に変更をして再生させたものです。従って、元の記事を読んだ方によっては、読んだことあるような、無いような記事になっているかもしれませんが、餃子を好きな方は、楽しんでいただけましたら幸いです。

コメント

  1. うしとら より:

    最近、無人の冷凍餃子を売る店が増えていますが、工場で作られた餃子も不味くはないですが、なんか味気ないような気がしますね。私は松戸駅東口にあった味華のジャンボ餃子が好きだったので、今でもたまに食べたくなります。あの肉厚の生地が独特だったように思います。たしかバナナのように本数で注文してましたね。お店が無くなってしまい寂しいです。今でも十分に通用するお店だったと思うのですが。生姜焼きなどの定食も最高でしたね。

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