つれづれなお話

ボーナス:私どもの努力が足りませんでした

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ボーナスが現金支給だった頃

年末にはボーナス出るのでしょうか?私は年齢的な問題もあり、ボーナスはありません。それにしてもリーマンショック以降、いまだに景気が良くなる様子がありませんね!ましてや、コロナ騒ぎで世の中にお金が回らなくなってしまっています。寂しいものです。昨今はボーナスは銀行振込が普通になりましたが、バブルの頃までは現金支給でしたね。

当時は景気が良かったので、袋に「これでもか!」というくらい入っていて、札束が唸っているような感触……と言っては大袈裟かもしれませんが、少なくとも帰り路は懐が温かくなったもんです。あれもこれも遠い昔の思い出。支払い方法が現金から銀行振り込みに変わる頃、元上司が経理担当者に「何故黙って振り込んだ~現金で俺に渡せ!」と真剣に怒り、噛みついておりました。

冷静に考えますとこの発言は怪しい訳でして、本人が考えていた何らかの「つもり」があったのでありましょう。ただただ我々はクスクスと笑い沈黙を守っておりました。ボーナス支給が現金から振り込みに切り替わった年というのは、多分大蔵省としての既得権益がご主人から奥様に移譲された事を象徴的にあらわした年なんだと思います。

一年のうちで唯一ご主人が奥様に威張れる日、それがボーナス支給日であり、その大切な儀式の日が奪われた訳でして……

ヒトリシメオさんのお話

さて、これからお話する事はボーナスが現金手渡しの頃(つまりご主人から奥様に実質的な権力移譲が行われる以前)のお話です。庭のデザインをする某協力事務所の社員で`ヒトリシメオ`さんという人が居りました。この`ヒトリシメオ`さんは、毎年ボーナスが支給されていたのにも関わらず、結婚して十数年間、ボーナスを一度も奥さまに渡した事が無く独り占めにしていたそうです。

ところが`ヒトリシメオ`さんの奥様`ヒトリナキヨ`さんは辛抱強い人だった。十数年間ボーナスが無くても何とか今まで家計をやりくりしてきたのは、偏に奥様`ヒトリナキヨ`さんが頑張ってきたからに違いない。まさに献身的な奥様だった訳だ。そんな献身的な奥様`ヒトリナキヨ`さんだっていつかは腹にすえかねる。そして或る日考えたんだな。

  • 「十数年もボーナスが出ない原因は自分の主人ではなく、会社の社長が悪いのだ」
  • 「それだったら、社長に直訴しよう!」

それは冬のボーナス支給日の数週間前、奥様`ヒトリナキヨ`さんは社長Waさんに電話直訴を決行した。

`ヒトリナキヨ`「社長さんですか?私`ヒトリシメオ`の妻です。十数年もボーナスが出せないとはどういう事ですか、社長としてしっかりしてください」

社長Waさんは相当面食らったそうだ。会社としてボーナスは毎年しっかりと払っていた。多分、あの社員`ヒトリシメオ`さんが自分の遊びの為に使ってしまったのだろう。よりによって謂われのない苦情をぶつけられ、社長Waさんはかなり困ったらしい。社長Waさんは社員`ヒトリシメオ`さんのとんでもない悪行に呆れつつも、事実をストレートに告げるには気が引けたんだそうだ。

そんな事を言ったらあの夫婦は破局だわな。そこで:

社長Waさん「それは私どもの努力が足りませんでした。申し訳ありません。実はもうすぐボーナス支給日です。どうか御安心下さい」

勿論、奥様`ヒトリナキヨ`さんは納得・安心して電話を切った。

社長Waさんはすぐさま社員の`ヒトリシメオ`さんに注意したのは言うまでもない。社長Waさんは最近度々テレビに出演している。ボーナスが現金支給だった頃の牧歌的な話である。

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