表の家

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 つれづれ話の部屋
海外生活はたまらない 台湾編16

16 地熱谷の温泉卵


20余年ぶりに台湾の新北投温泉の地熱谷を訪れた。これは草津温泉で言えば湯畑の様な場所。現在は公園然としていて、温水に近づくことが出来なくなったが、私が台湾に常駐していた1988年頃はお湯のある岩場まで降りることが出来た。
北投温泉街は戦後から1979年までは歓楽街で、置屋があった場所。北投=買○というイメージが強く、日本男性が台湾旅行をする場合、旅程に北投温泉があると奥様方が眼を吊り上げて嫌がるという話しを聞いたことがある。もっとも私が台湾に居た1987年〜1990年の頃には健全な地方の温泉街としてのイメージしかなかった。
当時、友人に誘われて、この地熱谷(日本時代は地獄谷と云った)に行った。
北投温泉自体に居るだけで硫黄の臭いがしてくるが、この地熱谷に近づくと一層硫黄の臭いが強くなった。

ここに卵売りの屋台が並んでいた

細い参道の様な場所に卵売りの屋台が所狭しと軒を並べて生の卵を売っていた。鶏だけでなく、鴨の卵やその他色々な色、形の卵を売っていたと思う。ここで卵を買うと容器に入れてくれる(確か箸か杓子を一緒にくれたと思った)。地熱谷に行くと岩場の中に温泉が湧いているような状態になっているが、そこに入っていく。適当な場所を見つけ、先程買った卵を温泉の中に一つ一つ入れて、適当な時間を待ってから卵をすくい上げると温泉卵の出来上がり。これを食べる事がレジャーの一つだった。
ただ、このレジャー遊んでいる内にお湯に落ちる人も少なくないらしく、ある時この遊びは禁止されてしまったらしい。

先日、訪れた時は遊歩道がお湯よりも二メートルほど高くなっていて、柵があり、お湯には近づけないようになっていた。
しかも水量も多くなっているので、あの状態では中に入れない。
とは云うものの、昔日の思い出が蘇ってきた。

1987年頃の地熱谷の温泉卵遊びの風景
(交通公社のポケットガイド138 台湾 より)