電車よもやま話

常磐線の乗車の仕方教えます その1

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常磐線の乗車の仕方教えます その1

今更乗り方など、聞きたくないとおっしゃる方がいるかもしれませんが、通勤通学でしっかり座っていますか?それとも満員電車を立ったまま乗車されていますか?このコーナーは常磐線の各駅停車を乗車、なるべく座っていくにはどうしらよいのか?という疑問に対するワークショップです。ご興味の有る方はどうぞ。

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人間観察

電車に乗って、周りを観察すると十人十色色々な方がいらっしゃいます。観察好きな性格の故、通勤時の電車車中も恰好の観察場所ですね。

どんな風に席は埋まっていくのか?

松戸駅始発電車に乗る際、座席の埋まり方として、両端の席が先ず埋まり、端から一席置いて飛び石状に埋まり、最終的にはぴったり埋まっていく。律儀な人は一席置かず丁寧に詰めて座っていく。千代田線のシートは最大七人掛けになっているが、体の大きな男性が並ぶと6人しか座れない。女性ばかりであれば楽々7人座れ、交じり合えば、7人目の最後の席は恐縮しながら座ることができる。

一方、潔癖症なのか空いている席があるにも関わらず座らず立ったままの人もいる。次の駅で降りるのか?と思ってもさにあらず、何駅も立ったまま……そんな人もいる。出勤時はやむを得ないとしても、帰宅時は(疲れているので)座りたい。七人掛けのシートに六人埋まっている場合やはり座りたくなる。狭い場所に後から入り込むのは恐縮するが、座ってしまえばこっちのもの。体をコの字に曲げてその席に収まる。

頑なにずれない人

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いらすとやさんのイラスト

綾瀬に着くと乗客がどっと降りて席に余裕が出来る。詰めて座っている隣の人に、少しずれてほしいと思っている。ところがその隣人は頑なに動かない場合がある。寝ているわけではない。「俺はこの決まった席に座って居るんだ。これが正しい位置だ。ずれる必要はない」とでも主張しているかのようだ。多分真面目な人なのだろうが、七席の内五席空いていくらでもずれる事が出来るのに、隣人がベタッと座ったままという図は歓迎しない。

女性は身を守るため、バッグの硬い角を隣の人に押し付けることがある。

女性の場合、人と袖触れ合うのがどうしてもイヤだと思う気持ちも分からないまでもない。隣人との空間を取るためか、自分のハンドバッグの角の部分を無神経に隣人に突き当てている場合がある。見ていると隣の男性は困っているようだが、何も言えず気の毒でさえある。こういう場合は「すいません。角が当たって痛いのですが」とはっきり言ってあげると、たいていの人は角を突きつける行為を続けられなくなる。

周りの反応をみる

人は総じて、無抵抗な人、無言の人に対して冷たい。特に満員電車の様な、周りを見ても何処の馬の骨か分からない人ばかりだとなおさらだ。人の足を踏んでも平気な顔でそっぽを向いている人は少なくない。腹立たしい反面、満員電車の中では「すいません」という一言を発しずらい抵抗感、若しくは威圧感のようなものを感じることもある。多分、これは人との衝突を避けたい人間の本質かもしれない。満員電車の中で隣人に声を掛ける、注意をする行為は抵抗があって出来ないのかもしれない。

「話しかけたことがないが顔だけは知っている存在」

通勤時、車両内は赤の他人でばかりだ。話したことさえない……いや、顔だけは知っている。一年、二年いや五年以上も毎日会う人なのに、話しかけた事はたったの一度も無い。彼らも私を「話しかけたことがないが顔だけは知っている存在」と思っているに違いない。つまり「顔のみぞ知る赤の他人」だ。地方都市に行けば自然に挨拶出来るのに、東京近郊の車両の中ではこの「顔のみぞ知る赤の他人」に挨拶どころか、目を合わす事さえ出来なくさせる空気がある。

むしろ「(話しかける事が)とタブー化されている」とまで感じる。何故だろうか?ピーンと張りつめた空気が漂い、押し黙まざるをえない。そんな毎日を皆不文律の様に守り、誰も変えようとせず、いたずらに時が過ぎさるだけだ。息苦しい。しかしその毎日の繰り返しを皆それで良いのだと考え、同時に又寂しいとも感じるはずだ。

「自分」と題されたある壮大なドラマ

angel

tenshi ComfreakによるPixabayからの画像

「顔のみぞ知る赤の他人」の存在が、いわば「自分」と題されたある壮大なドラマのエキストラの様に思えてきてしまう。話してはいけないと思い込み、その習慣が体に染みついてしまっている。例えば人の足を踏んでも「ご免なさい」の一言も言えないOL、網棚の荷物を置きやすいように動かしてあげたのに「ありがとう」も言えない中年男もいる事を奇妙だと感じたことはありますまいか。

風穴をあけてみる

この一見打ち崩せそうにない緊張感、然し実態は薄氷の様なこの状況に、微かな風穴を開けてやりたいと、イタズラ心を持つ人はおりますまいか?網棚の上にある荷物を指して、「あの、網棚に鞄を乗せたいのですが、あなたの鞄をずらしてもよろしいでしょうか?」

或いはハンドバックの角を他人の脇腹に当てて平気な顔をしているOLに対して「あの、鞄の角が当たって痛いのですが」と大きな声で話し掛ける。多分、咄嗟の対応に慌て驚くに違いない。そんな事を考えながら電車に揺られるのも悪くない。

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人間観察から導き出した法則

解説図

ジョウシャチッチ不連続面解説図 作成by道草亭ペンペン草

 

人間の動き

毎朝混雑する千代田線に乗りいくつもの駅を経由して勤務している。常磐線快速ほどではないが、実質定員以上で溢れかえっている時もある。そんな混雑満員時に入り口付近に立つと、各駅でこんな事が観察出来る:

  • 最初に乗り込む人:正面を向いてどんどん奥に入っていく。
  • 最後に乗り込む人:背を向けて乗り込む。

後から乗り込む人を男女比率で見ると女性の方が多いが男性でもわざわざ後から乗り込もうという人もいる。これは何故か?

電車内での観察の結果分かった事、結論

  • 混雑した車内において知らない人同士で面と面が向き合う状況をいやがる傾向がある。
  • 予めその状況を避ける為、自然発生型暗黙のルールが出来ている(と思う)。これを電車内の断層状態からモホロビチッチ不連続面ならぬ、デンシャチッチ不連続面と名付ける。

人間行動の一定法則について、その各論について説明する

  • 座席立席不連続面:無人だった車内の座席が埋まりきって、つり革に立つ人が徐々に増えていく際に現れる不連続面。座席とその前に立つ人の間の視線に注目。同じ方向に向いていながら、実は視線の高さが違う。ここに高さの違いによって生じる不連続面がある。
  • 立席間不連続面:座席立席不連続面の次にこの立席不連続面が現れる。これは車両を縦断する長い長い不連続面。フォッサマグナならぬデンシャマグナこの不連続面では乗客の背中と背中が向き合う事によって生じる不連続面である。
  • 新聞・漫画不連続面:入り口扉横の隅は人気度の高い場所で、混雑によって右往左往せずに済む。混雑していても新聞、漫画なども読みやすい。ただ、足元の安定しない年配の方々が集まりやすく、それさえイヤでなければ落ち着いた良い場所だ。これが新聞・漫画不連続面。

さて、これら「座席・立席不連続面」、「立席間不連続面」、「新聞・漫画不連続面」が出来ることによって、人の動きに対する一定の方向性が出来上がる。さらに

  • 入口不連続面:乗車前の状態というのは図のように車内の人と車外の人は相対する。相対すると、磁石の陽極と陽極を合わせた如く状態、一種の断層状態が発生し接地面は一時的に非常に不安定な状態になる。乗り込む人はそれを前もって感じ取り誰とも相対せず、乗り込んだ直後、窓際を向いて位置確定し、安定したい。ところが、次々乗り込む人が待ち構えている状態でそんな悠長な事は望むべくもない。
  • 入口不連続面における実際の動き:初期的状況として車内に乗り込む先発隊は一気に奥まで入り込み`立席間不連続面`を越えようとする。つまり図中のオレンジ色の人になろうとする。それに続く人も次々図中のオレンジ色になっていく。

ところが車内スペースには限度があり`立席間不連続面`を超えられない人が現れる。超えられない人は`立席間不連続面`の手前で翻り入り口方向を向く図中の黄色の人に変わろうとする。この状態になり初めて`入口不連続面`付近である変化が現れ、その後の全ての人が、背を向けて乗り込み黄色になっていく。

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