表の家

つれづれなるままに76-80


80 没個性とブランドバッグ−2


先日「さんま&所の大河バラエティ 超超近現代史!人間は相変わらずアホか!?」というテレビ番組を見た。現在の若者の風潮を`〜離れ`というコンセプトでくくり、その原因を考える。例えば旅行離れ、活字離れ等である。
出演しているのは、北野武、明石家さんま、所ジョージで、自動車離れというくくりでは現在の若者にフェラーリの写真を見せても、車種が言い当てられないという事などを紹介し、所が反応していた。
この中でブランド離れというくくりがあった。現在の若者はルイヴィトンやコーチなどのブランドに拘ることなく、安くて自分に似合う可愛い服、アクセサリー、バッグの方が良いというのだ。このくくりには嫁さんも
「そう、その通り」と反応していた。面白い。彼女も現代に生きる女性なのだ。

映画「バブルへGO!!タイムマシンはドラム式」で主役の田中真弓(広末涼子)がバブル時代の六本木のディスコにタイムスリップし、TVリポーター宮崎薫(吹石一恵)とファッションの違い、化粧の違いをお互いに比べ合う場面がある。勿論、お互いのけなし合いになるのだが、広末涼子のファッションの中で唯一ほめられた物があった。それはラモス瑠偉によって(ほんのちょっと前に)首に掛けて戴いてしまったティファニーのネックレスだけで、宮崎薫(吹石一恵)に「まともなのはこれだけね」と云われる。
この宮崎薫(吹石一恵)が言い放つ「まともなのはこれだけね」という台詞へ感覚は、バブルを経験してきた私には良く理解できる。好き嫌いは別にして、この当時、この台詞は普通の感覚なの、当然なのよ…と言わせる風潮の様なものがあったように感じる。

バブルの頃は経済が右肩上がりで、夢も希望もあった。ただ今になって思えば、地に足が付かず異常な時代であったと言わざるを得ない。
とは言うものの、バブルの頃が異常で×現代が正常で○…とまではっきりとは言い切れない。
現代は大きな夢も希望も持ちにくいが、その代償として非常に現実的になったのだ…という事は言えるのかもしれない。

79 没個性とブランドバッグ−1


元々服装や持ち物には殆ど無頓着,全く気にしない質だった。
それがバブル経済時代、ブランド好きの知人にそそのかされ、スーツやバッグなど(いかにも何処のブランドかと分かるような)ブランド品を購入した時期があった。
当時購入したランセルのセカンドバッグや同じくランセルのスーツケースは現在、殆ど利用する事もなく納戸に眠ったままだが、ピエールカルダンの濃紺のスーツだけは今でもブレザー代わりに着ることがある。かれこれ20年以上は経つ訳だが仕立ても良く型くずれもしない(ただし、スラックスは尻が抜けて下は処分せざるを得なくなった)。

現在、街を歩けばルイ・ヴィトンやコーチ等、そのブランドであると直ぐ分かるロゴ模様のバッグを持っている人を多く見かける。バブル経済当時以上ではないか?
ただ、あまりにブランド・ブランドしたバッグはこれ見よがしで、露骨で、個人的に品が無いなぁ〜と思う。香水も同様で、通り過ぎて暫く間を置いてから`ああ〜あれは!`と気が付くくらいで、ちょうど良いのではないか?

果たして、人はどうしてあそこまで露骨にブランドロゴの入ったバッグを持ちたがるのだろうか?
ブランド物は身につけていると、本人よりもむしろブランド物の方に目が向いてしまう。大抵の場合ブランド負けして、ブランド物に引きずられて見えてしまう。
従って、ブランド物を持つという事は個性的というよりは没個性的に見えてしまうのではないだろうか?
ブランド物を持っている本人は多分そこまで意識はしていないかもしれない。
ただし`没個性である事`=`人並みである`という事に繋がる。ルイヴィトンやコーチを持っていれば少々の虚栄心を満足させて、`取りあえずみんなの仲間``人並み`或いは`人並み以上`になれるのである。

日本橋の
バラ模様で有名な某デパートに度々訪れる。地下鉄銀座線の出入り口付近で、デパートにやって来る多くの客を観察すると何か違ったオーラを放っているのを感じる。
少々アゴがあがり、気高い表情で、右手には自分のバッグ、左手には
バラ模様の紙袋を持ち「あたしはいつも来ているのよ」、「来慣れているのよ」、「上客扱いされるのよ」と云わんばかりだ。何となく`デパート`というロゴを背負い、「虚栄心」という文字が見え隠れする。
ブランド物を持つという事はあのバラ模様の紙袋を持つ事と大差がないように思う。

さて、松戸でのお話
かなり年輩の女性で
「私はイセタンでしか買い物をしないのよ」と豪語している人が居た。ところが実際はDマート(現ダイエー)でも食料品を買っている。しかし、Dマートの袋で帰宅するのはその女性の沽券に関わるらしく、路上で松戸イセタンの袋に入れ替えて居た。
運が悪いのか(いや何度も繰り返していたらしく、運が悪いとは言えない)、この姑息な行為を何人かに目撃されたらしい。当然ながら、これは近所での格好の噂話になった。私もその噂話を聞いて私も初めて知った訳だが、滑稽…と云うよりは何となく悲しくなってしまった。
(つづく)

78 結婚式と珍道中だった新婚旅行は終わった

道草亭ペンペン草の結婚式と新婚旅行は終わった。森田健作知事や川井敏久市長までいらっしゃって分不相応な結婚式であり、その上川井市長からは観光大使の称号まで頂き恐縮してしまった。新婚旅行はまさに珍道中で旅行中は毎日のようにヒヤッとした事が続き、その都度軌道修正して来た。ところが成田に到着してからも最後のどんでん返しと、まさに我が嫁をはらはらさせてしまったが、概ね楽しい旅行であった。手前味噌ではあるが、これらについてはなんらかの形でここで発表したいと思う。そんな私のお話でもちょっと聞いてやっか……という方がいらっしゃいましたら、近々発表しますので、どうぞご期待下さい。

77 いじめについて


”愛子様が登校拒否”の新聞記事を読んだ。
報道によれば学習院というのはいじめが多い学校として有名で、無視をしたり、靴を隠したり、ボールを当てたり、文房具を隠す……という事が起きているという。このため現役保護者らが“学級崩壊”だと言っているらしい。いじめは良くないし、愛子様が可哀相だとは思う。
ただし、一方的で面白おかしく報道するマスコミ側の対応にも目を向けたい。もしかすると”学級崩壊”という言葉の裏には、一部のモンスターペアレンツによる過敏な反応もあるかもしれない。

私が小学生であった頃にもいじめは日常茶飯事であった。しかし、それを友達同士の連携やある意味自浄作用で何とか凌いだという感じが強い。大きな怪我をさせたり、自殺に追い込むほど程深刻な事であれば、断じて対処されなければならないが、軽度から重度ないじめまでひっくるめて禁止して、児童を全くの無菌状態のビーカーの中で育てて良い物なのか?と疑問も感じる。

小学校の時私は市会議員兼PTA会長の息子(ジャイアン)に石を投げられ頭に怪我をさせられた事があった。他にもジャイアンに怪我をさせられた者は少なくない。中には回旋塔で吹っ飛ばされて脚の複雑骨折をさせられた可哀相な少年も居た。そこまでのいじめがあってはいけないが、しかし、社会に出るともっと陰湿で理不尽でいやな事はたくさんある。
学習院の実態は当事者でないのでよく分からないが、一方的に報道に反応して過敏になりすぎる事も避けたいし十分考慮すべき問題であると思う。

76 カニ味噌事件


今まで何度か登場したバンバンさんとオレガオレガさんはボケと突っ込みの間柄だ。
以前はそれほど激しくは無かったが、ここ数年はボケと突っ込みというよりはSとMの関係に近く激しく、見るに堪えない時もある。
それほど激しくなかった10数年前までは単純に仲が良いのだろう…と思っていたが、バンバンさんに言わせると、当時からそうではなかったらしい。現在はオレガオレガさんが近づくだけでバンバンさんの顔が歪む。

周りの人は絶えずバンバンさんの一挙手一投足に対して関心を持っているから、その変化を敏感に感じている。バンバンさんは比較的優しい性格だ。
積極的に人を責めるという事は少ない(ゼロではない。人の陰口、悪口を言うことも少なくない。結構毒舌な所もある)
その為かバンバンさんの周りには人だかりが出来る。バンバンさんを尊敬しているから…というストレートな気持ちではなかろう。どちらかと言えば、周りとしては放っておけず、心配し、放たれる独特の滑稽さも相まって、少々の野次馬根性を以て近づいているのではなないだろうか?

オレガオレガさんの主張する事は矛盾やエゴも含まれてはいるが、同時に筋が通っている部分もある。ところがバンバンさんは刹那的な情の世界に生きているような所があって、筋の通った理論展開は望めない。従って、オレガオレガさんにはどんな時でも太刀打ち出来ないのだ。
オレガオレガさんが攻め手側でバンバンさんが受け手側という構図は何年たっても変わらない。二人の年齢も大して変わらないのだけれど……





さて、そんなオレガオレガさんから聞いたバンバンさんの話である。
オレガオレガさんがバンバンさんと出会った頃、まだバンバンさんの性格もつかめず、程々の接し方しかしていなかった。ある日、二人で旭川への出張があった。無事仕事も終えて、二人で仲良く空港に向かった。
空港に到着するとバンバンさんが「姪っ子がカニ味噌が食べたいらしいので、カニを買っていくよ」と言う。「それでは搭乗ゲートの所で会おう」という事になり、バンバンさんはお土産売り場に消えていった。

搭乗するのはジャンボジェット機。
搭乗時間がやってきた。ところが待てど暮らせどバンバンさんが来ない。係員に促され仕方なくオレガオレガさんは搭乗し、機内で待つことにした。機内で待っていてもいつになってもバンバンさんは来ない。その内キャビンアテンダントが慌てだした。この時オレガオレガさんは思ったそうだ。平和ぼけした顔でカニを持ちながら「いや〜間に合ったよぅ」なんて言いながら私の席の隣に座られたらイヤだなあ〜、一緒の人間だと思われたくないなあ〜と

数分後その悪夢は現実となった。タラバガニを二ハイも買って、嬉しそうな顔をしてやってきたのだ。「ああ、間に合った。走っちゃった」
そしてオレガオレガさんの隣に座った。
オレガオレガさんはジャンボ機を遅らせてまでカニを買うバンバンさんの無神経さにあきれた。


実はこの話には後日談がある。
バンバンさんがオレガオレガさんに言った。
バンバンさん「姪っ子にお土産のタラバガニをあげたんだよ。ところがさあ、欲しかったカニ味噌が入っていない……と文句を言われたんだ」

実はタラバガニのカニ味噌は柔らかいので蒸したり加工すると味噌が流れ出し、身を汚してしまう。カニの身が汚れては売り物にならないから、タラバガニの場合カニ味噌は加工前に抜かれてしまう事が多いそうだ。従って、カニ味噌が欲しいのならば、やはり毛ガニやズワイガニを買うべきだった。

バンバンさんはそれを知らず`タラバガニ`を買ってしまった。しかもジャンボジェット機を遅らせてまでだ……
この辺りがバンバンさんのバンバンさんたる所以である。こういう部分が無くなったら普通の人になってしまう。
思いっきりバンバンさんらしく生きて欲しい。


カニ味噌事件はオレガオレガさんが得意になって話してくれた。
我々も大爆笑だった。
そこで先日バンバンさんに聞いてみた。

ペンペン草「カニ味噌事件は大変だったみたいだね」
バンバンさん「あの話を信じているの?ジャンボは遅れてなんかいなかったんだよ」と言い捨てた。

本当に遅れたのか遅れなかったのかは、第三者の私には分からないが、少なくともオレガオレガさんを始めジャンボジェット機のキャビンアテンダントやその他の係員をハラハラさせた事は事実なのだろうけれど……