表の家

つれづれなるままに66-70


70 ほら、みせ〜!(日食のお話)


7月22日は皆既日食が見られるのだそうで、テレビでも大騒ぎ。我が同僚のバンバンさんも数ヶ月前からこの皆既日食の事を話題にし「悪石島に行きたい」と言っていた。悪石島とは屋久島と奄美大島の中間くらいに位置する小さな島。ルートとしては近隣の島に飛行機で行き、そこから船で悪石島に達する方法になるのだろう。ところがこの日程前後の飛行機は殆どが押さえられてしまい、ギリギリになって動いもほぼ行けないらしい。バンバンさんはその前後有給休暇をとっているが、少なくとも一月前は航空券を取っていなかった。スケジュール感覚希薄のバンバンさんが果たしていけるのだろうか?と他人事ながら心配である。
頑張れバンバンさん!

日食と言えば母が話してくれた曾祖母の逸話を思い出す。
我が母がお嫁に来た昭和三十年代に日食があったそうだ(それが1963年の皆既日食なのかどうかは分からない)。いざ日食が始まり、太陽が欠け始め廻りが暗くなってくると曾祖母は大層驚いたそうだ。
そこで仏壇に向かって何やら念仏を唱え始めた。
「ウングンキャベ……ナカブタラーマニ……ハラバレタァ〜」

念仏を始めてから暫くすると日食が終わり、再び明るくなってきたんだな。
安心した曾祖母は我が母に勝ち誇ったように言ったそうだ。

「ほら、みせ〜」

注:1 「みせ〜」とは訛りで「見てみなさい」というような意味

69 三沢光晴選手の死とプロレス技について

先週末、試合中に三沢光晴選手が死亡したことでニュースが流れた。
バックドロップを受けて頭を強打したことが原因だったとの事。その一報を聞いて、やっぱり危ない競技だったんだなぁ〜と思う。
中学生の頃の私はプロレスファン大ファン。又、同級生の通称「タジ・マスカラス」君は私以上で尊敬に値するくらいプロレス好きで気が合った。東京スポーツの技の四コマ分解写真収集やゴング(プロレス雑誌)を学校に持ってきては何だかんだと議論し、技を掛け合って遊んだ。
バックドロップは鉄人ルーテーズの持ち技として有名で和名は岩石落としだった。数ある技の中でバックドロップは危険そうに見えてそれほど痛みは感じない技だなあ〜というがタジマスカラス君と私の率直な気持ちだった(ただし、首の骨を折れば別……)。
当時、体育の授業で相撲を取り入れた日があった。相手は古ヶ崎の○○寺の臼○君だった。私はどうしてもプロレスの技になってしまって、相撲でありながらバックドロップで相手を地面に叩き付けた事があった。相撲なので相手は地面で少々痛いかもしれないが、怪我をするほど痛いわけではなかった。プロレス技といのは手加減しようと思えばいくらでも手加減して出来るけれど、実は簡単な技でも相手の骨を折ることは造作もない事だったとも思う。だからこそ、プロレスは本気でやっていないんじゃないか?八百長なんじゃないか?という議論があったのではないかと思う。私は大のプロレスファンだったので「八百長は無い」と言い続けていたけれど、でも実際は手加減しないと危ない競技だなあ〜というのが本音だった。それが今回の三沢光晴選手の死で確信を持ったように思う。
三沢光晴選手に哀悼の意を表したい。

68  怪しげな勧誘@喫茶店 − 松戸駅周辺

駅周辺の喫茶店は得体の知れぬ客も少なくない。例えば、キャッチセールスや保険の勧誘にとって便利な場所なのかもしれない。先日も駅付近の某喫茶店でアイスコーヒーを飲んでいると、窓際のテーブルに三人の客が座っていた。そのうち二人は何らかの勧誘員、もう一人はダイゴ似の長髪の青年(以下松戸ダイゴ君)だった。勧誘員はいずれも質素な背広を着込み、決して悪い事などしそうにない雰囲気である(しかし、善人か悪人かは見かけだけでは判断できない)。一人はFX(外貨取引)の契約書を持ちながら、もう一人は保険の話をしていた。これは一体どういう事なのだろうか?耳をダンボにして聞いていると流れとしては先ず保険を加入させ、次にFX取引の契約をしているようだった。FX取引き用に担保で生命保険に加入させられているという事だろうか?もしそうだとすると怖い話である。
しかし、実際はどういう話をしていたのかは分からない。
気になったのは`FXの為替差損を理解したうえで加入する`という念書の為に、松戸ダイゴ君にその場に居ない某人物に電話をさせ、裏を取っているような事をしていたからだ。
単なるFX取引であれば、自分の手持ちのお金が半減する程度のリスクだが、証拠金取引によるFXではいくら損失が出るのかさっぱり分からない。素人が手を出す投資だとはいえない。私も怖くて証拠金取引はできない。

保険担当の勧誘員は隣のテーブルに全く別の客が座るのをあまり快く思っていない風であった。他の客が座ろうとした瞬間見せたあの鋭い目が忘れられない。反面お客さんである松戸ダイゴ君には気さくな会話を持ちかけて相手をリラックスさせ、口を軽くさせ情報入手をしているところが怪しい。松戸ダイゴ君はいい気になって何でもかんでもベラベラしゃべっているようである。やがて取引が終わったらしい。保険担当の勧誘員が料金を支払いに行った。1350円だ。多分アイスコーヒーx3杯で1350円なのかもしれない。長く居た割にはケチケチ飲んでいたのだなあ〜!さあ、松戸ダイゴ君はその後どうなっただろうか?

67 いまだ現役!ディズニー鉛筆削り

これは昭和38年の頃親に買ってもらった鉛筆削り。三菱製でドナルドダッグのキャラクター入り。今でもしっかり使える。
小学生当時、教室に一台共用の鉛筆削りがあった。ところが学校の鉛筆削りは児童が集中して使うせいか、何故かあっという間に使えない代物になる。鉛筆を削っても芯がポキポキ折れてしまうのだ。
結局学校で鉛筆を削るときはナイフ(肥後守ボンナイフ等)で削らざるを得ない。いつの間にかナイフで鉛筆を削るのが上手になってしまった。ナイフで鉛筆を削るのが上手になると今度はあまり鉛筆削り機を使わなくなる。そうするといつまで経っても鉛筆削り機は壊れない。

現在、会社には電動鉛筆削り機がある。ところが色鉛筆を削る際、ついカッターで削ってしまう。その方が自分の思い通りの削り方が出来て良いからだ。電動鉛筆削り機で削るとドンドン鉛筆が減ってしまい、あっという間に無くなってしまう。

電動鉛筆削りが流行った頃の話し。近所に住む妹の同級生の男の子(ユウジ君)がいたずらっ子で、同級生の持っている新しい鉛筆を学校備え付けの電動削り機で鉛筆が消えて無くなるまで一気に削ってしまうイタズラをしていたという話しを聞いたっけ。ユウジ君今頃いい歳だけど何処で何をしているかなあ〜

66 「あくまっぱらい!あくまっぱらい!」悪魔祓い−我が町の風習

これが紙垂(しで)
今日は四月三十日。他の地方ではどうなのだろうか?私の住むこの地域では悪魔祓いをする日である。一年のうち五月守、九月守、十二月守と三回行われる。それぞれ四月三十日、八月三十一日と前日だが、何故か十二月守は十二月三十一日に行われる。頃合いを見計らった頃に松戸神社から紙垂が届く。
紙垂が入っている袋
先ず、家の神棚のロウソクに火を灯す。我が家には主の神棚以外に台所には荒神(こうじん)様、庭には二十三夜様があり、それぞれにロウソクを灯す。紙垂(しで)と呼ばれる竹串の先に紙を折ったものがついていて、これを振り回しつつ「あくまっぱらい!あくまっぱらい!」と言いながら便所もお風呂も各部屋全部を練り歩く。最後に自分の家の土地の隅にこの紙垂(しで)を刺して悪魔祓いの儀式は終了する。以前は我が家では畑の一部に指していたが現在は歩道橋の辺りに刺している。

他の地方でも行われている風習だと思うが、松戸を歩いていて地面にこの紙垂(しで)が刺されているのを見つけたら悪魔祓いの儀式が行われたものだと思って差し支えない。
大きな声で「あくまっぱらい!あくまっぱらい!」とやっていると、この風習を知らない人は「あの人何をやっているの?」的視線で見られ、ちょっと恥ずかしくなるが構わず遂行するのである。悪魔に取り憑かれるよりよろしい。
松戸の人口が48万人に増えてしまい、私が産まれた頃と比較すると何と7倍である。地の人よりも他の地方から来た人達の方が主になってしまっている昨今、やむを得ない事なのだ。

ちょうど私が二十三夜様を過ぎた辺りで、隣のMチャンが犬の散歩をしていた。

Mチャン「あれ?Iちゃん、何しているの?」Iちゃんとは筆者つまり私の事……
私「今日は悪魔祓いの日だよ。まだしてないの」
Mチャン「そういえば家にも来ているけど、悪魔祓いやったことないわ、このユズちゃん(飼い犬)にも悪魔祓いしてね」
私「は〜い!あくまっぱらい!あくまっぱらい!」

紙垂(しで)
を地面に刺してっと!さあ、これで悪魔祓いは終わり!
ユズちゃんが狛犬になったぁ〜?
ところが、この話しには続きがある。
私が悪魔祓いを終えて二階で表の家の更新にいそしんでいると隣のMチャンが我が家に来たそうである。我が母が応対した。
Mちゃん「おばさん、この悪魔祓いってどうやるの?」
母「あらやだ、やった事ないの?」
Mちゃん「家にたまっちゃってるわ」

そこで母は懇切丁寧に教えたそうである。
Mちゃん「それがね、あたし驚いたのよ、Iちゃん(筆者、私の事)がユズちゃん(飼い犬)に悪魔祓いをしてくれた後ね、このユズがこの紙垂(しで)の竹串の所を咥えたまま、狂ったように家中を走り回っていたのよ。ほら!咬み跡があるでしょ」
母「あら、いやだ。それじゃユズちゃんがMちゃんの代わりに悪魔祓いをしてくれたんだわ。I(筆者、私の事)の悪魔祓いを見ていたのかしらネ」


どうやら神様がユズちゃんに乗り移って駒犬になったのかもしれないネ

*読者のE子さんからご意見いただき一部訂正いたしました。
ありがとうございます。